男性がレンタル彼女を利用する場合、トラブルを回避するためにもいくつか注意しておきたい行動と法律があります。

今回は、そもそもレンタル彼女はどのような業種なのかも合わせて解説していきます。

レンタル彼女は何業?


レンタル彼女はサービス内容がわかりにくいことから、ついつい「キスできるの?」といった行動をしてしまうことがあります。

世間的にもレンタル彼女のサービスは誤解されて認識されている部分もあるため、まずはそもそも何業なのかを整理しながらみていきましょう。

レンタル彼女はデートクラブ営業

レンタル彼女は風俗業でも派遣業でもなく、デートクラブ業とされています。

質問:『個人事業主で人を雇いレンタル彼女を個人でやろうと考えているのですが、その際に何をしなければいけないかを教えてください。届出を出さなければいけないのでしょうか?ヘルスのように、性的な行為をしない場合はださなくてもよいのでしょうか?』

回答:『デートクラブ営業は、風俗営業法(風適法)に定義される業種ではなく、自治体の条例で規制されている営業のため、営業所の所在地によって、届出が必要であったり不要であったりします。東京都の場合では、東京都デートクラブ営業等の規制に関する条例(デートクラブ条例)という条例が施行されており、この条例に基づき届出が義務化されています。デートクラブを始めるには、管轄の警察署へ書類を揃え、届出をしなければなりません。』

引用元:弁護士ドットコム労働
https://www.bengo4.com/c_5/b_467254/

東京都の場合は届け出が必要

東京都の場合、デートクラブ業をおこなう場合は個人事業主であっても届け出をしなければなりません。

『東京都区域内において、営業所又は事務所を設けてデートクラブ営業、利用カード販売業を営もうとする者は、営業を開始しようとする日の10日前までに、営業所又は事務所を設ける場所ごとに、東京都公安委員会(管轄する警察署長)に届け出なければなりません。』

引用元:警視庁 デートクラブ営業等の届出
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/tetsuzuki/other/dateclub_manegement.html

風俗店でもなく出会い系サービスでもない

レンタル彼女は風俗店ではありませんし、出会い系サービスでもありません。

デートをするために女性を派遣しているサービス業であり、東京都のように地域によってはデートクラブ営業の届け出が必要なだけです。

逆にいうと、風俗業のサービスを提供することができず、出会い系サービスもできないということになります。

レンタル彼女は利用規約に禁止事項が多い


レンタル彼女はデートクラブ業であることから、風俗や出会い系サービスに該当するさまざまな行為が禁止されています。

お店の立場からすると禁止事項を破って営業すれば違法になるわけですし、お客さんからすると禁止事項を破るとお店に訴えられることになります。

主な禁止事項

レンタル彼女の禁止事項は、主に以下のような内容です。

キスやフェラなど性的なサービス
売春行為
露出の指示
2人きりになれる場所でのデート
プライベートの詮索やストーカー行為

基本的にレンタル彼女は相手の女性に触れることすら禁止されており、彼女が許可した場合に手をつなぐことができる程度です。

もし、「フェラ」や「手こき」などのサービスができる場合、それはレンタル彼女ではなく風俗店なので、ここの線引きは利用規約や届け出などを確認して判断しましょう。

禁止事項を破ると訴えられる

レンタル彼女の禁止事項を破ってしまうと、最悪の場合は訴訟に発展します。

大抵の場合、利用規約に「罰則」という規定が設けられており、そこにいろいろと罰金に関する内容が書かれています。

利用規約に反した状況によっては罰金を請求されますが、罰金というのは刑罰なので利用規約に記載されている罰金請求は法律としては無効です。

しかし、罰金を支払わない場合はレンタル彼女から訴訟されるので、結局は「弁護士費用」や「示談金」など何かしらの費用が発生してしまうでしょう。

レンタル彼女を利用する際に注意しておきたい法律


レンタル彼女は彼女をレンタルすることができるものの、一般的な彼女と同じように「キス」や「セックス」といった行為がすべて禁止されています。

この点を勘違いしてしまうと、レンタル彼女と裁判で争うケースがあり得ますし、自身が何かしらの刑罰に処せられることもあるので注意しましょう。

ついついやってしまいそうな行為と法律を紹介しておくので、レンタル彼女を利用するときに思い出してくださいね。

ストーカーはストーカー規制法

レンタル彼女は、メールやLINEで連絡を取ることもできます。

その延長でストーカー行為をしてしまうと、ストーカー規制法に抵触する可能性があるので注意しましょう。

1年以下の懲役または100万円の罰金など、重い処罰があります。

引用元:ストーカー行為等の規制等に関する法律 wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/ストーカー行為等の規制等に関する法律#罰則

強姦は未遂でもわいせつ罪

無理やり性交するのは強制性交等罪という罪になります。

また、未遂に終わった場合でも強制性交等未遂罪、強制性交が認められなかった場合でも強制わいせつ罪や準強制わいせつ罪などに問われることがあります。

強制性交等罪は5年以上の懲役、ほかに関連する罪があるとさらに処罰が重くなります。

引用元:強制性交等罪 wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/強制性交等罪#未遂等・強盗強制性交等罪

盗撮は迷惑防止条例

盗撮は迷惑防止条例に違反する行為です。

レンタル彼女の利用規約では許可なく撮影することは禁止されているため、どうしても写真を撮りたい場合は相手の女性に相談しましょう。

盗撮は判決にもよりますが、過去の判例では330万円の賠償や逮捕起訴といったケースがあります。

引用元:盗撮 wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/盗撮#法律・条例

まとめ

レンタル彼女のサービスがよくわからない状態で利用してみようと思っている男性は、ご紹介した法律関連の情報を参考に正しく利用してくださいね。

結局、レンタル彼女の禁止事項を破ってしまうと自身が損してしまうため、それなら最初から風俗や出会い系など各サービスを法的に問題なく提供しているサービスを利用するほうがいいでしょう。

レンタル彼女は風俗との線引きが少々わかりにくいかもしれませんが、これはそれぞれのサービスを営業するための届け出が異なるため、会社概要の届け出をリサーチすればすぐにわかりますよ。